認知科学Trends Cogn. Sci. 2003
作業を切り替えるたび、必ず税金を取られている
別の作業に切り替えると、反応は必ず遅くなり誤りも増える。しかも準備時間をいくら与えても、コストはゼロにならない。
キーワード
頭の中の作業台。いま扱っている情報を保持したまま操作する仕組みで、容量には天井があり、鍛えても大きくは上がらない。上げられないなら載せるものを減らすしかない、というのが実務的な結論になる。
別の作業に切り替えると、反応は必ず遅くなり誤りも増える。しかも準備時間をいくら与えても、コストはゼロにならない。
強いストレスは、脳の中で最も高度な前頭前野の配線を一時的に切る。判断は反射と習慣に明け渡される。だから、平時に良い習慣を仕込んでおく。
ゴールに向かって解くやり方は、作業記憶を使い切ってしまい、肝心の「型」を学ぶ余力を奪う。解くことと、学ぶことは別物だ。
意識して同時に扱える情報の量には、はっきりした上限がある。そこが人間の一番狭いところだ。
一度に頭に保てる塊は7個前後。だが、何を1個と数えるかは、まとめ方で変えられる。
使っていなくても、視界にスマホがあるだけで作業記憶が食われる。存在そのものが注意を引く。
前頭前野は、目標を保ち続け、それに沿って他の脳を導く。目標が揺らぐと、強い習慣や刺激に流される。
視界の多くは、脳の限られた処理を奪い合っている。注意とは、勝たせたいものに肩入れする働きだ。