社会保障番号の下2桁で、ワインに払える額が変わる
出発点の値段は、まったく無関係な数字でも決まる。いったん決まると、そこから先の判断は一貫して整合的に振る舞う。
キーワード
選択肢から一つを選ぶ働き。人は最適を探さず「これで十分」で手を打つし、基準点の置き方や初期設定ひとつで答えが変わる。かといって感情を切り離せばよいわけでもなく、感情を失った患者は決められなくなる。
出発点の値段は、まったく無関係な数字でも決まる。いったん決まると、そこから先の判断は一貫して整合的に振る舞う。
我慢を1回すると、次の課題で粘れなくなる。意志は筋肉のように消耗するという有名な説だが、大規模な追試では効果がほぼ消えた。
先の報酬ほど価値が下がる。その目減りの速さには大きな個人差があり、脳の活動から一人ひとりの割引の仕方が読み取れる。
不確実な状況で人が使うのは確率ではなく、代表性・利用可能性・係留という3つの近道だ。速くて多くの場面で当たるが、外れ方には決まった型がある。
「600人中200人が助かる」と「400人が死ぬ」は同じ意味だが、前者では慎重になり、後者では賭けに出る。言い方が選択を逆転させる。
習慣は目標から切り離され、状況の合図に直接つながって動く。だから意志で変えるより、環境を変えるほうが速い。
理屈は無事でも、感情の信号を失った人は、損な選択を繰り返す。判断は感情に支えられている。
同じ額でも、失う痛みは得る喜びの2倍以上重い。人は損を避けるために、割に合わない賭けをする。
我慢は根性ではなく戦略。目の前の誘惑をどう「見ないか」で、待てるかどうかが決まる。
「やろう」と思うだけでは動けない。「Xの状況になったらYをする」と具体的に決めると、実行率が跳ね上がる。
前頭前野は、目標を保ち続け、それに沿って他の脳を導く。目標が揺らぐと、強い習慣や刺激に流される。
選択肢が多いほど良いとは限らない。多すぎると、人はかえって選ばず、選んでも満足度が下がる。
人は、嫌な出来事の後の落ち込みを長く見積もりすぎる。心には、自動で立ち直る仕組みがある。
人が感じるリスクは、実際の確率とずれる。制御できず、未知で、恐ろしいものほど、過大に恐れられる。
人の合理性には限界がある。すべてを比べて最適を選ぶのでなく、基準を満たせば決める「満足化」で動く。
「◯◯があれば幸せか」と考えた瞬間、その◯◯を過大評価する。注目したものは、いつも実際より重く見える。
承諾を引き出す原理は、返報性・一貫性・社会的証明・好意・権威・希少性の6つに整理できる。営業も詐欺も同じ道具を使う。
「何もしなければどうなるか」の初期設定が、人の選択をほぼ決める。放置される選択肢が、実質の答えになる。
思春期は、報酬を求めるアクセルが先に育ち、抑えるブレーキが後から育つ。無謀さは意志でなく発達の時間差だ。