あなたの脳の中に、「あの人」専用の細胞がある
脳は写真を保存していない。「意味」まで潰してから保存している。
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脳は写真を保存していない。「意味」まで潰してから保存している。
後で見られると分かっている情報を、脳は保存しない。代わりに「どこにあるか」を保存する。
覚えたいなら読み返すな、思い出せ。しかも本人には、効いていない感じがする。
使った脳の部位は、大人になっても物理的に育つ。ただし、別の部位と引き換えに。
睡眠は記憶を保存する時間ではない。何を残すかを選別し、作り直す時間である。
記憶は録画ではない。あとから来た言葉や情報で、見たはずの光景そのものが書き換わる。
学習の総量が同じでも、間隔をあけて分けたほうが長く残る。一夜漬けは、最も損なやり方だ。
起きているとき一緒に発火した細胞は、そのあとの睡眠中にも同じ組で再生される。脳は昼の経験を夜に反芻している。
固定されたはずの記憶も、思い出した瞬間に不安定になり、書き直せる状態に戻る。
ある記憶を担う細胞の集まりを特定し、そこを光で刺激するだけで、その記憶を呼び起こせた。記憶には物理的な実体がある。
有酸素運動を1年続けた高齢者は、加齢で縮むはずの海馬が逆に大きくなった。運動は記憶への直接の介入だ。
短期記憶は既存のシナプスの調整で足りるが、長期記憶には遺伝子が働き、新しい接続が作られる必要がある。
海馬を取り除くと、新しい記憶が一切作れなくなる。だが昔の記憶と技能の習得は残る。記憶は一枚岩ではない。
睡眠中、脳の隙間が広がり、日中にたまった老廃物が洗い流される。眠りは脳の清掃時間でもある。
恐怖には、意識を経ずに扁桃体が体を反応させる速いルートがある。反応が先、理解が後になる。
記憶に残るかどうかは、時間や反復より「どれだけ深く意味を処理したか」で決まる。
関連語を並べて聞かせるだけで、提示されていない「核心の語」を、確信をもって思い出してしまう。
記憶は、覚えたときの文脈と一緒に蓄えられる。思い出せるかは、その文脈が再現されるかで決まる。
海馬には、特定の場所にいるときだけ発火する細胞がある。脳は、世界の地図を細胞で持っている。